IEによるムダの見つけ方~ 現場を「感覚」ではなく「構造」で見る ~


項目内容・分類・具体例重要ポイント
1. ムダの定義お客様が代金を払っていない動き・時間・作業加工以外はすべて削減対象。検査は「なくす・減らす」を検討する。
2. 価値の区分加工(○)、検査(△)、運搬・停滞・保管(×)加工のみがお金を生む。それ以外はコストでしかない。
3. 現場視点歩く、探す、待つ、考え込む机上の資料より現場の動きが真実。これらはそのままムダ。
4. 現状把握1動作1行で、事実だけを全部書き出す人は無意識にムダを省いて記憶するため、良し悪しを考えず全て書く
5. 5つの分類加工、運搬、検査、停滞、保管加工以外が多いほど改善の余地が大きい
6. 可視化手法色分け(加工:緑、運搬:赤、停滞:黄など)や回数測定赤・黄・灰が多い工程は改善対象。加工よりムダが多いのは異常。
7. ムダの言語化探す、持つ、歩く、置く、待つ、確認する、書き直す習慣化して気づきにくいが、これらは一切お金を生まない
8. 原因の特定配置が悪い(探す)、順番が悪い(待つ)、距離が長い(運ぶ)ムダの原因を特定することで、改善策が見えてくる。
9. 改善手法 (ECRS)E(やめる)、C(まとめる)、R(入れ替え)、S(簡素化)二重確認はやめる、往復はまとめるなど、原則に当てはめる。
10. 業種別の例製造(仕掛品待ち)、飲食(注文聞き返し)、士業(判断迷い)どの業種でも取りに行く・繰り返す・迷う動作にムダが潜む。

1.IEで言う「ムダ」とは何か

IEでいうムダとは、
お客様が代金を払っていない動き・時間・作業です。


価値がある作業/ない作業

区分意味お金を生むか
加工形・状態が変わる
運搬移動している×
検査確認している
停滞待っている×
保管置いてある×

重要ポイント

  • 加工以外は減らす対象
  • 検査は「なくす or 減らす」

2.ムダは「現場の動き」を見れば分かる

IEでは
机上の資料より、現場の動きを見ます。

見るポイントは4つだけ

  1. 歩いていないか
  2. 探していないか
  3. 待っていないか
  4. 考え込んでいないか

👉 これがそのままムダです。


3.IEの基本① 作業を「全部」書き出す

なぜ全部書くのか

人は無意識にムダな動きを省いて覚えているからです。


書き出し例(製造・組立)

  1. 作業台へ行く
  2. 部品棚から部品を取る
  3. 作業台へ戻る
  4. 段取り
  5. 組立
  6. 一旦置く
  7. 検査担当を待つ
  8. 修正
  9. 次工程へ運ぶ

強調ポイント

  • 良し悪しは考えない
  • 事実だけ
  • 1動作1行

4.IEの基本② 作業を種類分けする

5つに分類するだけ

作業分類
部品を取りに行く運搬
置く保管
組立加工
待つ停滞
検査検査

👉加工以外が多いほど改善余地大


5.IEの基本③ ムダが一目で分かる方法

方法① 色分け(おすすめ)

  • 加工:緑
  • 運搬:赤
  • 停滞:黄
  • 検査:青
  • 保管:灰

👉 赤・黄・灰が多い工程はほぼ確実に改善対象


方法② 数を数える

種類回数
加工2
運搬5
停滞3
検査2

👉 加工よりムダが多い=異常


6.IEの基本④ ムダの「正体」を言語化する

ムダは次の形で現れます。

現場でよくあるムダ

  • 探す
  • 持つ
  • 歩く
  • 置く
  • 待つ
  • 確認する
  • 書き直す

強調ポイント

  • 全部「お金を生まない」
  • 習慣化して気づきにくい

7.IEの基本⑤ ムダに名前を付ける(原因を明らかに)

ムダの典型パターン

パターン名前(原因)
探す配置が悪い
待つ順番が悪い
運ぶ距離が長い
確認標準がない
書き直し一度で決めていない

👉 原因が見えると改善できる


8.IE×ECRSでムダを改善につなぐ

見つけたムダ使うECRS
二重確認E(やめる)
往復移動C(まとめる)
動線の交差R(入れ替え)
判断に迷うS(簡素化)

9.業種別 ムダの典型(超要約)

製造業

  • 取りに行く
  • 仕掛品待ち
  • 二重検査

飲食業

  • 冷蔵庫往復
  • 注文聞き返し
  • 仕込み過多

美容業

  • 道具探し
  • 説明の繰り返し
  • 予約間の空白

士業

  • 面談往復
  • 個別対応
  • 判断迷い

10.経営者向けまとめ

  • ムダは現場に出れば見える
  • 加工以外は減らす
  • まず数える
  • 改善はECRSで考える