1.API
APIは“アプリ同士の会話ルール”と言われます。
2.Googleスプレッドシート × GAS × AISTUDIO_API の連携例
◆設定条件まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| GAS設定 | スプレッドシートにバインド |
| APIキー | Script Propertyに「AISTUDIO_AI_KEY」登録済み |
| 関数名 | GPT() |
| モデル | Gemini 2.5 Pro |
| Max_token | 5000 |
| Temperature | 0.7 |
◆動作イメージ
- スプレッドシートから直接、AIに文章生成・要約・翻訳などを依頼できる
- つまり“Excelの関数感覚でAIが働く”環境になる
- 従業員は、資料まとめ・提案書作成・社内FAQなどの作業時間を大幅に削減
3.メリット
◆(1)効率化
AIが以下の仕事を代行してくれます。
- 日報の要約
- 見積書の文章部分の草案
- 社内ルール説明
- マニュアルの更新
- Q&Aの自動返答(RAG)
つまり、“面倒な入力仕事”を、AI が24時間働く新人さんとして肩代わりしてくれます。
◆(2)問い合わせ
社内データを使ったAI回答の仕組み(RAG)ができます。
- 「この申請、誰に出すんだっけ?」
- 「社内規程の最新版どれ?」
- 「休日出勤の手当は?」
4.活用シーン
(1)社内規程Q&A(RAG)
実現できること:
- 人事・総務・経理の規程から回答を自動生成
- 新人の質問対応の時間を削減
- 社内ナレッジが蓄積され、組織が“育つ仕組み”になる
(2)議事録の自動生成
会議音声をテキスト化し、AIが自動でまとめます。
メリット:
- “議事録の書き忘れ”がゼロに
- 決定事項とTODOが明確
- 社長も外出先で会議内容をサッと確認できる
◆(3)日報の効率化
従業員が書いた短いメモをAIが日報形式に整形。
例:
- 元メモ:「今日は訪問3件。クレーム1件。明日対応」
- AI:「本日は顧客3社を訪問し、以下の成果を得た。1件のクレームについては、原因確認・改善策検討のうえ翌日対応予定…」
効果:
- 管理職が読みやすくなる
- 従業員は短時間で日報作成が完了
- コミュニケーションの質が向上
◆(4)効率化施策のアイデア出し
AIに「ムダな工程を教えて」と聞くだけで改善案が出てきます。
例:
- 発注の二重入力
- 社内申請の承認フローが長すぎる
- 紙書類が多い
- 顧客対応の標準化不足
AIは“24時間動く改善コンサルタント”として活躍します。
5.GoogleスプレッドシートでAIを呼び出すGASスクリプトの役割
◆処理の流れ(ざっくり説明)
- スプレッドシートでGPT()と入力
- GASが呼び出され、AIへのリクエストを作成
- Script Property に保存したAPIキーで認証
- AI(Gemini 2.5 Pro等)が回答を生成
- スプレッドシートに返信が返ってくる
◆特長
- スプレッドシート上で文章生成・要約・分析まで完結
- 入力データとAI処理が一体化し、業務自動化が進む
- プログラミング初心者でも使える
6.活用術
◆(1)「AIで成果が出る仕掛け」をつくる
- 小さな成功体験を積ませる
- 「AIを使ったら楽になった」を実感してもらう
- 成果を朝礼などで共有し、社内に広める
◆(2)部署ごとAI例
- 営業向け:提案文・メール作成AI
- 経理向け:仕訳説明AI
- 総務向け:規程検索AI
- 製造向け:作業標準の自動化AI
◆(3)AIを会社文化に
導入時は不安も出ますが、
- AIは敵ではなく味方
- 人の仕事を奪うのではなく、苦手業務を肩代わりする
と理解してもらうことが重要です。
7.まとめ
- 雑務はAIに任せて、社員は価値の高い仕事に集中
- 社内の知識が共有され、属人化を脱却
- RAGで社内質問が自動回答され、ストレス減
- スプレッドシートで簡単にAIを呼び出せる仕組みづくりが可能
API連携とは、中小企業に“第二の頭脳”と“24時間働くAI社員”を加えること。
その結果、
社員のやる気UP・業務効率UP・会社の成長UP の“三方良し”が実現します。
(参考)GASの例
プロンプト
Googleスプレッドシート上でAISTUDIO_APIを実行するGASスクリプトを書
いてください。
条件
- GASはGoogleスプレッドシートにバインドされています
- OpenAl APIキーはスクリプトプロパティに設定しています
「AISTUDIO_AI_KEY」と入力してあります
-「=GPT()」という関数をを作成します - Model:Gemini 2.5 Pro
- Max_token:5000
- Temperature:0.7
作成されたGAS
/**
- カスタム関数:=GPT(“質問内容”) の形式で使用
- Gemini 1.5 Flash モデルを使って応答を返す
*/
function GPT(prompt) {
if (!prompt) return “プロンプトを入力してください”; const apiKey = PropertiesService.getScriptProperties().getProperty(“AISTUDIO_AI_KEY”);
if (!apiKey) return “APIキーが設定されていません”; const url = “https://generativelanguage.googleapis.com/v1beta/models/gemini-1.5-flash-latest:generateContent?key=” + apiKey; const payload = {
contents: [{
parts: [{ text: prompt }]
}],
generationConfig: {
temperature: 0.7,
maxOutputTokens: 5000,
topP: 1.0,
topK: 1
}
}; const options = {
method: “post”,
contentType: “application/json”,
payload: JSON.stringify(payload),
muteHttpExceptions: true
}; try {
const response = UrlFetchApp.fetch(url, options);
const json = JSON.parse(response.getContentText()); if (json && json.candidates && json.candidates.length > 0) {
return json.candidates[0].content.parts[0].text;
} else {
return “応答が得られませんでした。”;
}
} catch (e) {
return “エラー: ” + e.message;
}
}
完成したアプリ(スプレッドシート)


