人事評価・処遇

目標管理制度に基づき評価します。

以下に給与制度の例を示します。
役割に応じた役割給と目標に対する成果に応じた成果給(評価により毎年洗い替え)により構成されています。

スタッフ(パート社員)について
能力(接客、業務)及び実績に応じた等級に基づく時間給(毎年洗い替え)により構成されています。

金額については、会社の業績状況だけではなく、良い人材確保の点から、地場相場を考慮したものとする必要があります

令和5年賃金構造基本統計調査(卸売り、小売り業。10~99人)

以下は「適切な人事評価」の考え方です。


■ 適切な人事評価がモチベーション向上につながる理由

1. 評価制度は「成長の地図」と「がんばる意味

従業員にとって評価制度は、まるで登山ルートと報酬一覧が書かれた地図のようなものです。
「この道を登れば給料が上がる」「この成果を出せば表彰される」とわかれば、安心して力を出せます。

逆に「何を頑張っても評価されない山」は誰も登りたくありません。靴も履かずに下山してしまいます。
明確な評価項目・等級・給与のルールを提示することで、「がんばる意味」が生まれます。


2. 「役割給+成果給」=“定食+日替わりおかず”

中小企業では、大企業のような年功序列ではなく、「成果」と「役割」に応じた処遇が効果的です。

  • 役割給:基本の「定食」(責任やスキルに応じて支給)
  • 成果給:その年頑張ったご褒美「日替わりおかず」

たとえば、ある社員が接客改善に尽力し、クレームを半減させたら、成果給で報いる。
そうすると「来年もがんばろう」という気持ちが生まれます。


3. パートさんも“等級制度”で納得感アップ!

パート・アルバイトでも「接客技術」「レジミスの少なさ」「業務の広がり」に応じて、
A級・B級・C級と等級を設けることで、「次はA級を目指そう」とやる気が出てきます。

等級が上がれば時給もUP。
毎年「洗い替え(再評価)」することで、継続的に向上心を持ちやすいのです。


4. 地域相場は“メニュー価格”。安すぎても誰も来ない

どんなにやりがいがあっても、時給や給与が相場以下では人は集まりません。
おいしい料理でも「ワンコインすぎて不安」と思われたら、入ってもらえません。

「令和5年賃金構造基本統計調査」などを参考にしつつ、
業績に無理のない範囲で地域水準以上を目指すことで、「よい人材確保」につながります。


5. 評価制度は“見える化”が命

どれだけ良い制度でも、「社長の気分」で決まると思われたら信頼はゼロです。

  • 目標の設定 → 期中の確認 → 年度末の評価 → 処遇への反映
    この流れを紙やツール(例:労務支援ツール)で「見える化」することが重要です。

これにより、「納得感」「公平感」が生まれ、結果的にモチベーションアップになります。


■ まとめ

項目内容効果
評価制度の明確化成長ルートと報酬が見えるモチベーションアップ
役割給+成果給定食+おかず方式努力が給与に反映
パート等級制度A級・B級・C級のスキル評価継続的スキル向上
地場相場との連動統計+競合の賃金水準に合わせる人材確保が容易に
見える化の徹底ツールや紙で手順・反映を明確化納得と信頼の向上