第5回応募申請受付中
2026年2月2日(月)~2026年2月27日(金)17:00
| 項目 | 一般型(柔軟・戦略的) | カタログ注文型(簡易・迅速) |
| 事業目的 | 深刻な人手不足への対応。製品のカスタマイズや最新設備の導入により生産性を向上。 | 登録済みの製品を選び、早期の採択・導入によって即効性のある省力化を実現。 |
| 主な特徴 | 自由度が高い反面、自社での論理的な省力化証明が必要で審査ハードルが高い。 | 国が性能を証明済み。審査が簡略化されており、事務負担や不採択リスクが低い。 |
| 補助対象者 | 国内の中小企業、小規模事業者、NPO法人等(資本金・従業員数に業種別規定あり)。 | 左記に加え、事務局に登録された「販売事業者」を通じて購入することが必須。 |
| 補助金額 | 最大1,500万円(従業員数・賃上げ枠により変動。下限20万円)。 | 左記と同様(カタログ掲載価格に基づく)。 |
| 補助率 | 1/2以内 | 1/2以内 |
| 対象経費 | 製品本体、設置・運搬費、初期設定費、API連携等のシステム構築費。 | 製品本体、あらかじめ登録された導入付随費用(個別カスタマイズは対象外)。 |
| 賃上げ要件 | 給与支給総額 年率1.5%以上増、事業場内最低賃金 地域別+30円以上が必須。 | 左記と同様(大幅賃上げ枠はさらに高い目標設定が必要)。 |
| 申請方法 | J-Grantsによる電子申請(GビズIDプライムが必須)。 | 左記と同様。販売事業者と共同で準備を進める。 |
| 審査の要点 | 省力化効果の数値的根拠、実現可能性、DX認定等の加点要素。 | 事業者の適格性、導入場所の妥当性、製品コードの正確性。 |
| 注意点 | 2社以上の相見積もりが厳格に求められる。 | カタログ価格の変動や、人気製品の在庫切れ・納期遅延に注意。 |
| 禁止事項 | 現金・個人カード決済、中古品購入、補助金受取前の発注、一定期間内の無断転売。 | 左記と同様。特に所有権が移らないレンタル等は不可。 |
<一般型>
| 項目 | 重要ポイント・詳細内容 |
| 事業の目的 | 深刻な人手不足の解消。即効性のある製品を導入し、生産性向上と賃上げの原資確保を目指す。 |
| 一般型の特徴 | 製品のカスタマイズやシステム連携が可能。自由度が高い分、導入の必要性と効果を論理的に証明する必要がある。 |
| 補助対象者 | 国内の中小企業・小規模事業者等。資本金・従業員数の基準を満たすこと。みなし大企業や債務超過は対象外。 |
| 補助金額 | 最大1,500万円(従業員数により変動)。補助率は対象経費の 1/2以内、下限は20万円。 |
| 大幅賃上げ枠 | 最低賃金 +50円以上、給与総額 年率3%以上増加で上限額が最大1.5倍に引き上げ。未達時は返還義務あり。 |
| 補助対象経費 | 製品本体価格、導入付随費用(設置・運搬・初期設定)、システム構築費(API改修・カスタマイズ)。 |
| 対象外経費 | パソコン・スマホ等の汎用機器、消耗品、不動産取得費、保守メンテナンス費、中古品、レンタル。 |
| 製品の要件 | 事務局のカテゴリに合致し、従来比で労働時間の削減が見込まれること(性能証明書が必要)。 |
| 賃上げ要件 | 通常枠でも必須。事業場内最低賃金 +30円以上、給与支給総額 年率1.5%以上増加を維持する。 |
| 申請準備 | GビズIDプライムの取得(最優先)、直近2期分の決算資料、数値的根拠に基づく事業計画書の作成。 |
| 採択のコツ | DX認定、パートナーシップ構築宣言、再エネ活用等の加点要素を確保し、計画の実現可能性を示す。 |
| 支払・報告 | 原則後払い。交付決定前の発注は不可。事業終了後5年間の効果報告義務がある。 |
| 運用の注意点 | 原則2社以上の相見積もりが必須。支払は銀行振込のみ(現金・個人カード不可)。火災保険等への加入。 |
<カタログ注文型>
| 項目 | 内容のポイント |
| 事業の目的とメリット | 中小企業の人手不足解消を迅速に進める制度。カタログから選ぶため審査がスピーディで、手続きがシンプルかつ採択の予見性が高いのが特徴。 |
| 補助対象者 | 国内の中小企業・小規模事業者・NPO法人等。業種ごとに定められた資本金または従業員数の基準を満たす必要がある。 |
| 補助金額と補助率 | 補助率は1/2以内。上限額は従業員数に応じて200万円〜1,000万円(大幅賃上げ枠の場合は最大1,500万円)。 |
| 補助対象経費 | カタログ掲載の製品本体価格および導入付随費用(運送・据付・設定費)。原則として一括払い・銀行振込のみ認められる。 |
| 製品の選び方 | 専用サイトでカテゴリ検索を行い、製品スペックや販売事業者を比較。申請には正確な製品コードの入力が必須。 |
| 賃上げ要件 | 事業場内最低賃金+30円以上、給与支給総額年率1.5%以上増が必須。未達の場合は補助金返還のリスクがある。 |
| 申請の手順 | 販売事業者と共同で準備。GビズIDでJ-Grantsから申請する。販売店に丸投げせず、自社で内容を把握することが重要。 |
| 審査のポイント | 製品性能は認定済みの共通基準であるため、事業者の適格性や財務健全性、導入場所の妥当性が重点的にチェックされる。 |
| 採択後の流れ | 交付決定後、速やかに納品・支払いを行い、実績報告(写真や振込控え)を提出。確認後に補助金が振り込まれる。 |
| 注意点とリスク | 在庫切れによる納期遅延や、補助金で購入した製品の転売・処分制限(原則5〜6年)に注意。販売店との密な連携が不可欠。 |
本資料は、令和8年1月30日版の「応募申請の手引き」に基づき、中小企業経営者が把握すべき重要事項を、実務的な視点からまとめたものです。
1. 事業の全体概要:なぜこの補助金があるのか
日本経済の喫緊の課題である「深刻な人手不足」に対応するため、中小企業等が「即効性のある省力化製品」を導入し、限られた人数でより高い付加価値を生み出せる体質へと改善することを目的としています。
一般型とカタログ注文型の決定的な違い
本事業には2つの入り口がありますが、その性質は大きく異なります。
- カタログ注文型(簡易・迅速): 既に事務局に登録済みの製品から選ぶ形式です。製品の省力化性能は国によって証明済みであるため、審査が非常に簡略化されており、早期の採択・導入が可能です。
- 一般型(柔軟・戦略的): 「自社の特殊な業務フローに合わせて製品をカスタマイズしたい」「カタログにはないが、非常に効果の高い最新設備を導入したい」というニーズに応えるものです。自由度が高い反面、「なぜその製品でなければならないのか」「どの程度の省力化効果があるのか」を申請者自身が論理的に証明する必要があり、審査のハードルは一段高くなります。
【経営者の視点:導入の3大意義】
- 労働力不足の解消:単純作業を自動化し、従業員をより付加価値の高い「考える仕事」へ配置転換する。
- 収益構造の改善:コスト削減だけでなく、納期短縮や品質向上による受注拡大を目指す。
- 賃上げの原資確保:生産性向上によって生み出された利益を従業員へ還元し、人材の定着を図る。
2. 補助対象者:申請資格の詳細
対象は、日本国内に拠点を置く中小企業、小規模事業者、NPO法人等です。
業種別・資本金と従業員数の定義
以下のいずれか一方を満たす必要があります。
| 業種 | 資本金(または出資総額) | 常時使用する従業員数 |
| 製造業・建設業・運輸業 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| サービス業(ソフトウエア等) | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
| ゴム製品製造業 | 3億円以下 | 900人以下 |
| 旅館業 | 5,000万円以下 | 200人以下 |
見落としがちな欠格事由
- 「みなし大企業」の除外:発行済株式の1/2以上を大企業が所有している場合や、大企業の役員が自社役員の過半数を占める場合は、実質的に大企業とみなされ、補助対象外となります。
- 事業の継続性:直近1期以上の決算を終えていない(創業直後)場合や、著しく債務超過に陥っている場合は、事業継続が困難と判断される可能性があります。
- 不交付決定の履歴:過去に補助金の不正受給や重大な契約違反があった場合は申請できません。
3. 補助金額と補助率:資金計画の立て方
補助額は「従業員数」および「大幅な賃上げの実施有無」の2軸で決定されます。
補助限度額・詳細表
| 従業員数 | 通常枠(上限) | 大幅賃上げ枠(上限) |
| 5人以下 | 200万円 | 300万円 |
| 6〜20人 | 500万円 | 750万円 |
| 21人以上 | 1,000万円 | 1,500万円 |
- 補助率:対象経費(税抜)の 1/2以内
- 下限額:補助金額 20万円(総事業費40万円以上の投資が必須条件)
「大幅な賃上げ枠」の適用条件
以下の要件をすべて満たし、事業計画期間終了後に達成を報告する必要があります。
- 事業場内最低賃金を地域別最低賃金より +50円以上 にすること。
- 給与支給総額を年率 3%以上 増加させること。 ※達成できなかった場合は、加算された補助金分(最大500万円分)の返還が求められます。
4. 補助対象経費:何が「投資」として認められるか
「一般型」の最大の特徴は、単なる製品購入費以外の、周辺費用まで広くカバーできる点です。
1. 省力化製品の本体価格
清掃ロボット、配膳ロボット、自動検品システム、AI搭載の生産管理ソフトなど、事務局が定義する「省力化カテゴリ」に合致するもの。
2. 導入付随費用(設置・運搬)
- 運送・搬入費:工場や店舗への物理的な配送費用。
- 据付・工事費:アンカー固定や配線など、製品の稼働に必要な最小限の工事費。
- 動作確認・初期設定費:現場でのテスト稼働や、自社データへの初期チューニング費用。
3. システム構築費(一般型特有)
既存の基幹システム(ERP等)と省力化製品を連携させるためのAPI改修や、自社の特殊なオペレーションに合わせたカスタマイズ費用。 ※ただし、保守・メンテナンス費用は対象外です。
対象とならない経費の具体例
- 汎用機器:一般的なPC、スマホ、汎用テレビ、オフィスチェア等。
- 消耗品費:製品に使用する洗剤やトナー、電気代、通信費。
- 不動産取得費:倉庫の増築や土地の整備費用。
- 中古品・レンタル:所有権が自社に移らない形態や、使用済み品は不可。
5. 省力化製品の要件:審査で見られるポイント
一般型では、導入する製品が「本当に省力化に寄与するか」が厳しく問われます。
製品カテゴリの定義
事務局が公表している「カテゴリ一覧」に紐付く必要があります。例えば「清掃ロボット」カテゴリで申請する場合、その製品が一定以上の清掃面積能力や自動走行機能を備えていることが求められます。
性能証明の必要性
メーカーや販売店から、以下の内容を含む性能証明書(またはそれに準ずる資料)を入手する必要があります。
- 従来の手作業と比べた際の、労働時間削減の見込み(例:年間500時間の削減)。
- 削減された時間を、どのような付加価値業務に振り向けるかの説明。
6. 賃上げ要件:補助金をもらうための「約束事」
本事業は単なる設備投資支援ではなく、「給与アップ」を前提とした投資支援です。
達成すべき2つの基準
- 事業場内最低賃金(時給換算): 地域の最低賃金に対して、常に +30円以上 の水準を維持し続けること。
- 給与支給総額(年率): 全従業員に支払った給与(賞与・諸手当含む)の総計を、申請時から事業終了後まで毎年 1.5%以上 増やすこと。
達成できなかった場合のペナルティ
「大幅賃上げ枠」だけでなく「通常枠」であっても、正当な理由(天災や著しい経済情勢の悪化等)がなく目標を達成できなかった場合、補助金の一部または全部の返還を命じられる場合があります。 ※申請前に、税理士や社労士を交えて「人件費アップが経営を圧迫しないか」を慎重にシミュレーションしてください。
7. 応募申請の手順:オンライン申請の急所
手続きは「J-Grants」を用いた電子申請のみ。紙の郵送は一切受け付けられません。
準備期間を要するタスク
- GビズIDプライムアカウント(最優先): 法人の実印(印鑑証明書)を用いた郵送審査が必要なため、取得に2週間〜1ヶ月程度かかる場合があります。これがないと申請画面にログインすらできません。
- 決算資料の整理: 直近2期分の確定申告書(別表一、四など)、決算書(貸借対照表、損益計算書)、納税証明書(その2など)をPDF化します。
- 事業計画書の「言語化」: 「現状の課題」「導入後の業務フローの変化」「それによる生産性向上(数値的根拠)」を論理的に文章化します。
8. 審査のポイント:採択率を高める「加点要素」
予算には限りがあるため、すべての申請が通るわけではありません。
基本的な評価項目
- 実現可能性:導入製品が自社の規模に対して過大すぎないか、導入後の運用体制は整っているか。
- 効率性:補助金1円あたりの省力化効果(時間短縮)が他社と比較して高いか。
政策的な加点項目(積極的に狙うべき要素)
- DX認定:経済産業省が定める「DX認定事業者」であること。
- パートナーシップ構築宣言:取引先との共存共栄を宣言し、HPに掲載していること。
- 再生可能エネルギーの活用:導入製品が省エネ性能に優れている、または再エネ電力を使用している。
- 健康経営優良法人などの認定。
9. 採択後の義務とスケジュール:資金が入るまでの流れ
「採択=入金」ではありません。実際の入金は、事業完了後の「後払い」です。
全体のタイムライン
- 交付決定:事務局から「事業を始めて良い」という許可が出る。
- 発注・契約・支払い:交付決定の後に実施。決定前の発注は補助対象になりません。
- 実績報告:領収書、振込控え、納品書、設置写真などを提出。
- 確定検査:事務局による書類チェック(または現地確認)。
- 補助金振込:実績報告から数ヶ月後に入金。
5年間のフォローアップ
事業終了後5年間は、毎年「省力化の効果」と「賃金上昇の状況」を報告する義務があります。この報告を怠ると、補助金の返還を求められることがあるため、担当者を決めて管理する必要があります。
10. 経営者が絶対に注意すべき「落とし穴」
多くの事業者が不採択や返還に陥るパターンをまとめました。
1. 相見積もりの厳格なルール
一般型では、製品の価格が市場価格と比較して妥当であることを証明するため、2社以上からの見積もりが必要です。
- もし1社しか出せない場合は、その理由(独占販売品である等)を示す強力な「理由書」が必要です。安易に1社だけで申請すると、審査で弾かれる可能性が極めて高いです。
2. 支払い手段の限定
- NG例:現金払い、代表者個人カードでの決済、小切手、手形、相殺払い。
- OK例:銀行振込(法人口座からの振込)。必ず振込明細書が残る形式で行ってください。
3. 保険・共済への加入
補助金で購入した高額な設備は、火災や盗難による損失を防ぐため、火災保険や動産総合保険への加入が原則義務となります。実績報告時に証券の写しの提出を求められます。
11. まとめ:成功へのチェックリスト
最後に、申請前に経営者自らが確認すべき最終チェックリストです。
- [ ] GビズIDプライムは取得済み、または申請中か?
- [ ] 直近2期分の決算書に不備(スキャン漏れ等)はないか?
- [ ] 導入製品は、自社の人手不足の現場に本当に適合しているか?
- [ ] 相見積もりは取得したか?価格交渉は済んでいるか?
- [ ] 賃上げ目標(+1.5%以上)について、従業員への説明や合意の見通しは立っているか?
- [ ] 補助金が入るまでのつなぎ融資(資金繰り)は確保できているか?
本補助金は、最新テクノロジーの力を借りて、労働環境を劇的に変える絶好の機会です。制度を深く理解し、戦略的な投資計画を立てることで、持続可能な経営基盤を構築しましょう。
出典:中小企業省力化投資補助事業(一般型)応募申請の手引き(2026年1月30日版)
(参考)カタログ注文型応募申請のガイド
1. 事業の全体概要:なぜ「カタログ」なのか
本事業は、中小企業等の人手不足解消を「より早く、より確実に」進めるための制度です。事務局が事前に省力化効果を認定した製品を「カタログ」に掲載し、そこから選ぶ仕組みを採っています。
カタログ型の最大のメリット
- 審査が圧倒的にスピーディ:製品の省力化性能を国が既に認めているため、個別の性能証明が不要です。
- 手続きがシンプル:一般型のような複雑な事業計画の記述や、高度な論理的証明の負担が大幅に軽減されています。
- 採択の予見性が高い:要件を満たし、カタログ掲載製品を正しく選んでいれば、不採択のリスクが一般型より低くなります。
【経営者の視点:カタログ型の使いどころ】
- 汎用製品で十分な場合:配膳ロボットや自動精算機など、既存の完成された製品をそのまま導入したい。
- スピード重視:人手不足が深刻で、一刻も早く設備を稼働させたい。
- 事務負担を減らしたい:自社で複雑な計画書を作る時間やリソースが限られている。
2. 補助対象者:誰が「カタログ」で買えるのか
対象は、日本国内で事業を営む中小企業、小規模事業者、NPO法人等です。
業種別・資本金と従業員数の定義
一般型と同様、以下の基準(いずれか一方)を満たす必要があります。
| 業種 | 資本金(または出資総額) | 常時使用する従業員数 |
| 製造業・建設業・運輸業 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
【注意点】
- 販売事業者との連携:カタログ型は、事務局に登録された**「販売事業者」**を通じて購入する必要があります。馴染みのない業者から勝手に買っても補助金は出ません。
3. 補助金額と補助率:カタログ型の資金ルール
補助額の考え方は一般型と同じですが、対象となる経費の範囲が「カタログ掲載価格」に基づく点に特徴があります。
補助限度額表
| 従業員数 | 通常枠(上限) | 大幅賃上げ枠(上限) |
| 5人以下 | 200万円 | 300万円 |
| 6〜20人 | 500万円 | 750万円 |
| 21人以上 | 1,000万円 | 1,500万円 |
- 補助率:対象経費の 1/2以内
- 大幅賃上げ枠:給与支給総額+3%以上、事業場内最低賃金+50円以上の約束で上限が1.5倍に引き上がります。
4. 補助対象経費:カタログ価格の構成
カタログ型では、製品ごとに「製品価格」と「導入付随費用」がセットで登録されています。
対象となる経費
- 製品本体価格:カタログに掲載されている価格。
- 導入付随費用:あらかじめ登録された運送・据付工事・設定費用。※カタログ型では、一般型で認められるような「大規模な個別カスタマイズ費用」は対象外となるのが基本です。
支払いに関する鉄則
- 一括払いが原則:製品代金は販売事業者に一括で支払います。
- 銀行振込のみ:現金や手形、個人カード決済は認められません。
5. 製品の選び方:カテゴリと製品コード
カタログ型では、自由に製品を検索できる専用サイトを活用します。
選定のステップ
- カテゴリ検索:自社の業種(飲食、宿泊、製造等)に合った省力化カテゴリを選びます。
- 製品比較:登録されている製品のスペック、価格、省力化効果を比較します。
- 販売事業者の選定:その製品を扱える登録販売店へ連絡し、相見積もり等を取得します。
【重要】
製品にはそれぞれ「製品コード」が割り振られています。申請時にはこのコードを正確に入力する必要があります。
6. 賃上げ要件:守らなければならないライン
カタログ型であっても、賃上げの義務は免除されません。
必須の賃上げ目標(通常枠)
- 事業場内最低賃金:地域別最低賃金に対して +30円以上 を維持。
- 給与支給総額:申請時から事業終了後まで毎年 1.5%以上 の増加。
【経営者への助言】
「申請が簡単だから」という理由だけでカタログ型を選んでも、賃上げが達成できなければ補助金の返還という結果は同じです。生産性向上の見込みをしっかりと計算してください。
7. 応募申請の手順:販売事業者との二人三脚
カタログ型は、事業者と販売事業者が「共同で」準備を進める形になります。
申請のフロー
- 販売事業者の決定:カタログから製品を選び、対応する販売店と打ち合わせ。
- 見積書・契約内容の確認:カタログ掲載価格の範囲内であることを確認。
- GビズIDでログイン:J-Grantsから申請。
- 必要書類の添付:決算書、納税証明書、履歴事項全部証明書など。
【販売店への任せすぎに注意】
書類の準備を販売店がサポートしてくれるケースが多いですが、申請主体はあくまで自社です。内容を理解せず丸投げすると、後の実績報告や5年間の年次報告で困ることになります。
8. 審査のポイント:カタログ型で重視されること
製品の性能審査が済んでいる分、「事業者の適格性」が中心に見られます。
主なチェック項目
- 重複申請の有無:過去に同じ製品で他の補助金を受けていないか。
- 財務健全性:補助金を受け取った後、事業を継続できる見込みがあるか。
- 導入の妥当性:その製品を導入する場所や業務が、自社の実態と合っているか。
9. 採択後の義務:実施と報告
カタログ型は導入スピードが速いため、採択後の動きも迅速さが求められます。
スケジュール感
- 交付決定:通常、一般型よりも早く決定が出ます。
- 納品・支払い:販売事業者から製品が届き、速やかに代金を振り込みます。
- 実績報告:製品が設置された写真、振込控えなどを提出。
- 補助金確定・振込:事務局の確認後、指定口座に振り込まれます。
10. 経営者が絶対に注意すべき「落とし穴」
カタログ型特有の注意点があります。
1. カタログ価格の変動
カタログの価格は更新されることがあります。申請時の価格と、実際の発注時の価格がずれないよう、販売事業者と綿密に連携してください。
2. 在庫切れのリスク
カタログ掲載製品は人気が集中し、納期が大幅に遅れることがあります。補助事業の期間内(通常12ヶ月程度)に導入を完了できないと、補助金を受け取れなくなります。
3. 転売・廃棄の禁止
補助金で購入した製品は、一定期間(原則5〜6年)は処分・転売・貸付が禁止されます。もし廃業や買い替えで処分したい場合は、事前に事務局の承認と、補助金の返還が必要になります。
11. まとめ:カタログ型成功へのチェックリスト
- [ ] GビズIDプライムは取得済みか?
- [ ] カタログから、自社の課題を解決する**「製品コード」**を特定したか?
- [ ] その製品を扱う「登録販売事業者」と連絡が取れているか?
- [ ] 賃上げ要件をクリアできる確信があるか?
- [ ] 導入後のメンテナンス体制(保守契約など)は確認したか?
カタログ型は、中小企業にとって最も身近で使いやすい補助金の一つです。まずはカタログサイトを覗き、自社の「困りごと」を解決できそうなロボットやソフトがないか探してみることから始めましょう。
出典:中小企業省力化投資補助事業(カタログ注文型)手引き・公式サイト情報を基に構成

