以下は、和菓子製造販売業の「業務改善助成金」の申請書類のうち、特に重要な「交付申請書（様式第1号）」と「事業実施計画書（様式第1号別紙2）」例です。
1. 交付申請書（様式第1号）記入例
| 項目 | 内容例 |
|---|
| 事業場所在地・名称 | 福岡県春日市〇〇町1-2-3 株式会社〇〇和菓子店 本店 |
| 代表者名 | 山田 太郎（署名または記名押印） |
| 申請者の事業主区分 | 中小企業（製造業） |
| 申請金額 | 50万円（例。助成上限100万円以内で計画に応じて記入） |
| 事業の目的及び内容 | 「当社の事業場内最低賃金を時給920円から960円に引き上げ、令和7年6月1日から適用する。また、業務効率化のために包装作業の自動化設備を導入し、作業時間を50％削減する。」 |
| 申請コース | 一般型（該当する場合はチェック） |
| 生産性要件の該当 | 該当なし（該当する場合は区分を記入） |
| 添付書類一覧 | 事業実施計画書、法人登記簿謄本、直近2期分の決算書類、設備見積書など |
2. 事業実施計画書（様式第1号別紙2）記入例
2-1. 事業場の情報
- 事業場名：株式会社〇〇和菓子店 本店
- 産業分類：製造業（日本標準産業分類コード：C製造業）
- 常時使用する労働者数：10名（正社員4名、パート6名）
2-2. 賃金引上げ計画
| 項目 | 内容 |
|---|
| 事業場内最低賃金（引上げ前） | 920円（時給） |
| 事業場内最低賃金（引上げ後） | 960円（時給） |
| 引上げ実施日 | 令和7年6月1日 |
| 引上げ対象労働者数 | 10名（常時使用する労働者全員） |
2-3. 業務改善計画の概要
- 改善内容：包装作業の自動化設備（自動包装機）を導入し、作業効率を高める。
- 改善目的：手作業による包装時間が長く、従業員の負担が大きいため、省力化と作業時間短縮を図る。
- 導入設備：自動包装機（型式〇〇パックシステム）1台、導入予定時期2025年6月。
- 業務改善の効果：包装作業時間を現状の6時間から3時間に短縮し、作業負担を50％削減。品質の均一化により不良品率も3％から1％以下に低減。
2-4. 労働者の労働条件改善
- 賃金引上げにより、従業員の生活安定とモチベーション向上を図る。
- 作業負担軽減により、離職率の低減と生産性向上を期待。
2-5. 計画の実施スケジュール
| 期間 | 内容 |
|---|
| 2025年4月 | 設備選定、見積取得、契約締結 |
| 2025年5月 | 設置準備、現場レイアウト調整 |
| 2025年6月 | 自動包装機導入・設置 |
| 2025年7月 | 操作研修、試運転開始 |
| 2025年8月 | 本格稼働、効果測定開始 |
3. 添付書類の例
- 法人登記簿謄本（法人の場合）
- 直近2期分の決算書類（貸借対照表・損益計算書）
- 設備購入見積書
- 賃金引上げを示す就業規則または賃金規定の改定案
- その他、労働局が求める書類
4. ポイントと注意点
- 交付決定前に設備導入や賃金引上げを行うと助成対象外になるため、必ず交付決定通知を受けてから実施する。
- 事業場内最低賃金は地域別最低賃金との差額が50円以内であることが要件。
- 賃金引上げは常時使用する労働者全員に対して行うこと。
- 計画の具体性（数値目標やスケジュール）を明確に記載し、審査に備える。
- 領収書や契約書などの証拠書類は必ず保管し、報告時に提出する。
5. まとめ
本申請書類は、和菓子製造販売業の包装作業の省力化と従業員賃金引上げを目的とした業務改善助成金の申請例です。具体的な賃金引上げ計画と設備導入による業務改善の内容を明確に記載し、実施スケジュールや効果予測も盛り込んでいます。
