以下は、和菓子製造販売業の「経営計画書兼補助事業計画書(様式2)」例です。
経営計画書兼補助事業計画書(様式2)
1. 事業者情報
- 事業者名:株式会社〇〇和菓子店
- 代表者名:山田 太郎
- 所在地:福岡県春日市〇〇町1-2-3
- 業種:和菓子製造販売業
- 従業員数:正社員4名、パート6名(計10名)
- 創業年:2015年4月
2. 経営計画
(1) 自社の概要と強み
当社は創業10年の和菓子製造販売業で、福岡県産の厳選素材を使った低糖質和菓子を中心に販売しています。糖質を通常品の30%カットしながらも味や食感を損なわない独自製法を持ち、健康志向の40~60代女性を中心にリピーター率70%と高い顧客満足度を誇ります。地元農家と直接契約し、原材料の安定調達とコスト削減を実現しています。
(2) 市場の動向と課題
福岡県の和菓子市場は健康志向の高まりにより年率5%の成長が見込まれています。特に春日市は高齢者人口が25%を占め、低糖質和菓子のニーズが増加しています。しかし、コロナ禍の影響で2023年度は前年比12%減の売上1億500万円に落ち込み、販路の限定性が課題です。
(3) 経営方針・目標
今後3年間で売上高を年率10%増加させ、2027年度に1億6,000万円の売上を目指します。販路多角化と新商品開発により、地域内外の顧客基盤を拡大し、利益率の向上も図ります。
3. 補助事業計画
(1) 補助事業名
「地元素材活用の低糖質和菓子EC販路拡大事業」
(2) 補助事業の概要
新たにECサイトを構築し、地元産低糖質和菓子のオンライン販売を開始します。SNSマーケティングを強化し、ブランド認知度の向上を図ります。糖質カット率40%の新商品2品を開発し、ECサイトで販売開始します。
(3) これまでの取組との違い
従来は店舗販売と一部卸売中心でしたが、ECサイト開設により販路が地域外にも拡大。新商品開発とSNS活用で差別化と顧客拡大を図ります。
(4) 創意工夫した点・特徴
- 地元農家との連携強化による安定した高品質原料調達
- 独自技術による糖質カット率向上と味の両立
- 動画・写真を多用したECサイトで商品の魅力を訴求
- SNSを活用したターゲット層への効果的な情報発信
(5) 事業の具体的な進め方
期間 | 内容 | 担当・委託先 |
---|---|---|
2025年4月 | ECサイト企画・設計 | 自社・IT専門業者 |
2025年5月 | ECサイト構築・テスト運用 | IT専門業者 |
2025年6月 | 新商品試作・顧客モニター評価 | 自社製造チーム |
2025年7月 | ECサイト正式公開・新商品発売開始 | 自社・IT専門業者 |
2025年7月以降 | SNSマーケティング開始・顧客対応強化 | 自社マーケティング担当 |
(6) 補助事業で使用する主な経費
- ECサイト構築費用(デザイン、システム開発、テスト運用含む) 50万円
- 新商品開発費(原材料、試作、パッケージデザイン) 20万円
- SNS広告費・写真撮影費 10万円
- 顧客モニター調査費 5万円
- 合計:85万円(補助率2/3の場合、補助金約56万円)
4. 補助事業の効果予測
効果項目 | 具体的内容 | 数値目標(3年後) |
---|---|---|
売上増加 | ECサイト売上500万円(初年度)→1,500万円(3年目) | 年率約30%増 |
新規顧客獲得 | EC経由の新規顧客数500人→1,500人 | 顧客基盤拡大 |
既存顧客リピート率向上 | SNS活用でリピーター率70%→80% | 顧客維持強化 |
地元農家への波及効果 | 原材料購入額10%増加 | 地域経済活性化 |
5. まとめ
本補助事業は、当社の強みである地元素材・低糖質和菓子の特色を活かし、EC販路拡大と新商品開発を通じて売上の多角化・拡大を図るものです。具体的な数値目標を掲げ、IT活用による効率的な販促を実施することで、実現可能性の高い計画となっています。地域の健康志向ニーズに応えつつ、地元農家との連携強化による地域経済貢献も期待できます。
6. 添付資料(例)
- 商工会議所の事業支援計画書
- 会社の登記簿謄本
- 直近3年分の決算書類
- 新商品試作品の写真(あれば)
- ECサイト構築の見積書