以下は、和菓子製造販売業の「働き方改革推進支援助成金」の申請書類例です。
1. 交付申請書（様式第1号）記入例
- 事業主名：株式会社〇〇和菓子店
- 所在地：福岡県春日市〇〇町1-2-3
- 代表者氏名：山田 太郎
- 助成金コース名：労働時間短縮・年休促進支援コース
- 申請金額：300万円（例）
- 振込先金融機関：〇〇銀行 春日支店 普通口座 1234567
- 消費税の取扱い：課税事業者（該当する場合）
- 労働保険料滞納の有無：なし
- 過去3年以内の給付金不正受給の有無：なし
- 署名・押印：代表者自署及び押印
2. 事業実施計画（様式第1号別添）記入例
(1) 労働時間等設定改善委員会の設置
- 2025年4月1日に労使双方の代表者による「労働時間等設定改善委員会」を設置。
- 委員会は月1回開催し、働き方改革の進捗や課題を協議。
(2) 担当者の選任
- 働き方改革推進担当者として総務部長 佐藤 花子を選任。
- 担当者は計画の周知、進捗管理、従業員からの意見収集を担当。
(3) 労働者への周知方法
- 社内掲示板への掲示、社内メール配信、全体会議での説明会を実施。
- 就業規則改訂内容を全従業員に配布し、説明会を開催。
(4) 支給対象の事業内容
- 労働時間短縮施策：フレックスタイム制の導入（コアタイム10時～15時）、勤務間インターバル制度の設定（11時間以上）
- 年次有給休暇促進施策：有給休暇取得計画の作成、取得促進キャンペーンの実施
- テレワーク導入：在宅勤務制度の整備とPC・ネットワーク環境の整備
3. 添付書類例
- 登記事項証明書（3ヶ月以内に取得したもの）
- 労働保険関係成立届の写しまたは直近の労働保険概算保険料申告書
- 就業規則の写し（改訂後のもの）
- 36協定届の写し（特別条項含む）
- 労使協定の写し（労働時間短縮や年休促進に関するもの）
- 対象労働者の賃金台帳・労働時間管理表の写し（申請前1ヶ月分）
- 見積書（設備導入やシステム構築費用等）
- 振込先口座確認書類（通帳の写しやキャッシュカードの写し）
4. 事業の具体的な進め方（例）
| 期間 | 内容 | 担当者 |
|---|---|---|
| 2025年4月 | 労働時間等設定改善委員会設置、就業規則改訂 | 総務部長 佐藤 |
| 2025年5月 | フレックスタイム制・勤務間インターバル制度導入 | 総務部 |
| 2025年6月 | 年次有給休暇取得計画作成、取得促進キャンペーン開始 | 人事部 |
| 2025年7月 | テレワーク環境整備（PC・VPN導入）完了 | IT担当 |
| 2025年8月～ | 労働時間短縮・年休取得状況のモニタリングと改善 | 労働時間等設定改善委員会 |
5. 効果予測（数値例）
| 指標 | 2024年度実績 | 2025年度目標 | 効果 |
|---|---|---|---|
| 平均月間労働時間 | 180時間 | 160時間 | 11％削減 |
| 年次有給休暇取得率 | 50％ | 70％ | 20ポイント増 |
| テレワーク実施率 | 0％ | 30％ | 新規導入効果 |
| 従業員満足度（アンケート） | 65点 | 80点 | 働きやすさ向上 |
6. 支給申請書・事業実施結果報告書（様式第10号・第11号）
- 事業完了後に、実施内容や効果を具体的に報告。
- 実施した施策の証拠資料（就業規則改訂版、労使協定、労働時間・年休取得記録等）を添付。
- 領収書や支払い証明書等、費用支出の証拠書類も提出。
7. ポイントと注意事項
- 交付決定前に事業を開始しないこと（違反すると助成対象外）
- 労使協議の記録を必ず残すこと（委員会議事録や協定書）
- 就業規則や労使協定は労働基準監督署への届出が必要
- 労働時間管理は正確に記録し、申請時に提出できるようにすること
- 複数の見積書を用意し、金額の妥当性を示すことが望ましい
8. まとめ
本事例は、和菓子製造販売業が「働き方改革推進支援助成金（労働時間短縮・年休促進支援コース）」を活用し、労働時間短縮・年休取得促進・テレワーク導入を計画・実施する場合の申請書類例です。具体的な計画内容、労使協議体制、数値目標、添付書類の準備例を示し、申請から支給までの流れをわかりやすくまとめています。
（参考）