以下は、特に「特定訓練コース・一般訓練コース」を想定した「訓練実施計画届（様式第1号）」を中心に、計画届出時に必要な主な書類の構成例と記入ポイントをまとめたものです。
1. 事業者情報
- 事業者名：株式会社〇〇和菓子店
- 所在地：福岡県春日市〇〇町1-2-3
- 代表者名：山田 太郎
- 業種：和菓子製造販売業
- 従業員数：正社員4名、パート6名（計10名）
- 訓練実施場所：本社工場及び研修室
2. 訓練実施計画届（様式第1号）記入例
（1）訓練の種類・期間
- 訓練コース名：製造技術向上研修（特定訓練コース）
- 訓練期間：2025年7月1日～2025年9月30日（3ヶ月間）
- 訓練時間：週2回、1回3時間、計24回（合計72時間）
（2）訓練の目的及び内容
- 目的：新製品開発に伴う最新機械操作の習得と品質管理能力の向上
- 内容：
- 新製品製造機械の操作方法講習
- 品質管理基礎知識研修
- 実務演習（OJT含む）
（3）対象労働者の職務内容と訓練の関連性
- 対象者：製造部門の正社員4名及びパート3名（製造補助）
- 職務内容：和菓子の製造及び包装作業
- 訓練関連性：新機械導入に伴い、操作技術習得が必須であり、品質向上に直結するため
（4）訓練実施体制
- 訓練担当者：製造部長 佐藤一郎（社内講師）
- 外部講師：食品機械メーカー技術担当者（専門技術指導）
- 訓練場所：本社研修室及び製造現場
3. 年間職業能力開発計画（様式第3-1号）概要
- 2025年度に予定する訓練計画一覧（訓練名、対象者、期間、時間数）を記載
- 例：
- 製造技術向上研修（特定訓練コース） 7月～9月 72時間 7名対象
- 接客マナー研修（一般訓練コース） 10月～11月 16時間 5名対象
4. 訓練別対象者一覧（様式第4号）
- 対象者氏名、雇用形態、職務内容を一覧表形式で記入
- 例： 氏名雇用形態職務内容訓練コース名訓練時間数山田 太郎正社員製造製造技術向上研修72佐藤 花子パート製造補助製造技術向上研修72
5. OFF-JT講師要件確認書（様式第11号）
- 外部講師の資格・経歴を記載し、講師としての適格性を証明
- 例：食品機械メーカー技術担当者、10年以上の機械操作指導経験あり
6. 事前確認書（様式第12号）
- 申請前に管轄労働局等により実施される事前確認のための書類
- 申請内容の適正性を確認するためのチェックリスト形式
7. 支給申請書類（訓練終了後）
- 支給申請書（様式第5号）
- 賃金助成・OJT実施助成の内訳（様式第6-1号）
- 経費助成の内訳（様式第7-1号）
- OFF-JT実施状況報告書（様式第8-1号）
- OJT実施状況報告書（様式第9-1号）
- 受講者名簿、受講証明書等の証拠書類
8. 添付書類例
- 事業内職業能力開発計画（自社で策定した計画書）
- 訓練カリキュラム（詳細な研修内容・時間割）
- 労働者の雇用契約書または労働条件通知書の写し
- 訓練実施場所の写真（必要に応じて）
- 外部講師の履歴書・資格証明書
9. 記入・提出のポイント
- 訓練の目的と対象者の職務内容の関連性を具体的に記載し、訓練の必要性を明確にする。
- 訓練時間は実際の研修時間を正確に記載し、OJTとOFF-JTの区分を明確にする。
- 訓練実施体制は担当者名と役割を明記し、外部講師の資格を証明する。
- 訓練計画は年度単位で作成し、年間職業能力開発計画と整合性を持たせる。
- 支給申請時には、訓練実施状況を証明する書類を漏れなく添付する。
10. まとめ
本記載例は、和菓子製造販売業が新製品開発に伴う製造技術向上を目的に特定訓練コースを活用する場合の申請書類の具体例です。計画届出時に必要な書類を網羅し、記入例を示すことで、申請書類作成の参考となります。
（参考）
- 厚生労働省「人材開発支援助成金」公式サイト
- 訓練様式各種（厚労省ダウンロードページ）
- 助成金申請サポートサイト・専門家解説