「ものづくり補助金(第22次)」の電子申請受付が開始されました。
- ものづくり補助金は、中小企業などの生産性向上、持続的な賃上げを目的とした、新製品・サービス開発や設備投資を支援する補助金です。
- スケジュール
- 申請受付開始: 2025年12月26日(金)
- 申請締切: 2026年1月30日(金)17:00(厳守)
- 申請方法電子申請のみ。詳細な公募要領や申請手続きは「ものづくり補助金総合サイト」を確認する必要があります。
- 問い合わせ先ものづくり補助金事務局サポートセンター電話:050-3821-7013(平日10:00〜17:00、年末年始12/29〜1/3を除く)
検討されている場合は、締切が1月末ですので早めの準備をおすすめします。
ものづくり補助金概要
正式名称:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金の概要は以下の通りです。
1. ものづくり補助金とは?
ものづくり補助金は、中小企業や個人事業主が取り組む「革新的なサービスの開発」や「試作品開発」、「生産プロセスの改善」のための設備投資を支援する国の制度です。
名前に「ものづくり」と付いていますが、製造業だけのものではありません。サービス業、小売業、建設業など、幅広い業種で活用されています。この補助金の最大の特徴は、単なる運転資金ではなく、企業の競争力を高めるための「前向きな投資」を応援するという点にあります。
2. 補助金の基本ルール
補助金は、銀行の融資とは異なり「返済不要」なお金です。しかし、誰でももらえるわけではなく、厳しい審査を通過し、決められたルールを守る必要があります。
基本的な仕組み
- 後払い方式: 最初に自分でお金を出して設備を購入し、事業完了後に報告を行うことで、かかった費用の一部が戻ってきます。
- 補助率と上限: 投資額のすべてが戻るわけではありません。一般的に、かかった費用の2分の1から3分の2程度が補助され、金額には上限(例:750万円〜3,000万円など、枠による)があります。
3. 対象となる事業者と申請枠
多くの日本の中小企業、小規模事業者、個人事業主が対象となります。現在は、企業の状況に合わせて複数の「申請枠」が用意されています。
| 申請枠の名称 | 活用イメージ・目的 |
| 省力化(オーダーメイド)枠 | ロボットやシステムを導入し、人手不足を解消したい場合 |
| 製品・サービス高付加価値化枠 | 今までにない新製品の開発や、新サービスの提供を始める場合 |
| グローバル枠 | 海外への進出や、輸出を拡大するための設備投資を行う場合 |
4. 補助金で買えるもの・買えないもの
何にでも使えるわけではなく、基本的には「機械装置・システム構築費」がメインとなります。
対象になる具体例
- 最新の工作機械(旋盤、マシニングセンターなど)
- 自動パッキング機や搬送ロボット
- 特注の生産管理システムや予約管理アプリの開発
- 試作開発に必要な原材料費や外注費
対象にならない具体例
- 公道を走る自動車(トラック、営業車など)
- 汎用性の高いパソコンやタブレット(事務用のもの)
- 事務所の家賃や光熱費
- 単なる消耗品の購入
5. 具体的な活用ストーリー(イメージ)
制度を理解するために、2つの具体例を見てみましょう。
事例A:町のパン屋さんの挑戦(製品・サービス高付加価値化枠)
- 現状: 手作業でパンを焼いているが、急速冷凍機がないため、夕方には品質が落ちて廃棄が出てしまう。
- 投資: 高性能な「急速冷凍機」と「専用の包装機」を導入。
- 効果: 焼きたての美味しさを閉じ込めた「通販用パンセット」を全国に販売できるようになり、売上が30%向上した。
事例B:金属加工工場のDX(省力化枠)
- 現状: ベテラン職人が手作業で検品を行っているが、高齢化で人手が足りず、ミスも発生している。
- 投資: 「AI搭載の外観検査カメラ」と「自動選別アーム」を導入。
- 効果: 検品作業を24時間自動化。人間はより高度な加工作業に集中できるようになり、生産性が大幅に改善した。
6. 申請から受取までのステップ
補助金は申請して終わりではありません。以下の流れを理解しておくことが重要です。
- 事業計画の作成: 「どんな機械を買い、それによってどう利益を上げるか」を数年分計画します。
- 電子申請: 「GビズID」という認証システムを使い、オンラインで申請します。
- 採択・交付決定: 審査に通り、事務局から「買っていいですよ」という許可(交付決定)をもらいます。
- 設備の購入・支払い: ここで初めて発注します。領収書や振込明細はすべて保管します。
- 実績報告: 設備が導入されたことを写真や書類で報告します。
- 補助金の入金: 報告内容が確認された後、指定の口座に振り込まれます。
7. 採択されるための3つの重要ポイント
審査員に「この企業を応援したい」と思わせるためには、以下の視点が欠かせません。
1. 「革新性」があるか
単に古くなった機械を新しくするだけでは採択されません。その地域や業界において「自社にとって新しい取り組みであること」や「他社にはない工夫があること」をアピールする必要があります。
2. 数値目標の裏付け
「売上が上がります」だけでなく、「〇〇の作業時間が〇時間短縮されるため、年間で〇万円の利益増につながる」といった、具体的で現実的な数字を示すことが求められます。
3. 賃上げ要件の遵守
ものづくり補助金には「給与支給総額を年率1.5%以上増やす」などの、従業員の処遇改善に関する約束が必要です。これを達成できないと、補助金を返還しなければならないケースもあるため、慎重な計画が必要です。
8. まとめ:挑戦する企業へのメッセージ
ものづくり補助金は、書類作成の負担が大きく、審査も決して簡単ではありません。しかし、これを活用することで、自社のビジネスモデルを見直し、数年先を見据えた成長の足がかりを作ることができます。
まずは、公式サイト(ものづくり補助金総合サイト)で最新の公募要領を確認し、信頼できる商工会議所等に相談することから始めてみてください。

