AIを活用したGoogle Apps Script(GAS)作成

以下に、「AIを使ってGoogle Apps Script(GAS)を作成する際の方法・手順・留意点」をまとめました。

「GAS × AI」は、ExcelマクロのGoogle版。GoogleスプレッドシートやGmailなどを自動化でき、“無料で使えるクラウド上の秘書”のような存在になります。


1. 全体像(文章で理解)

Google Apps Script(GAS)は、GoogleスプレッドシートやGmail、カレンダーなどを自動操作できるプログラミング環境です。
これまで「JavaScriptの知識が必要」と敬遠されてきましたが、AIの登場で大きく変わりました。
いまは「やりたいことを日本語で説明するだけ」で、AIがスクリプトのひな形を作成してくれる時代です。

AIを“プログラマー”として活用し、人間は“監督”として目的を明確に指示するのがポイントです。
つまり、「なにをどうしたいか」を具体的に伝えるほど、AIが正確なコードを生成してくれます。


2. 作成の手順(箇条書き)

  1. 目的を明確にする
    • 例:「スプレッドシートの売上を毎日Gmailで自動送信したい」
    • “誰に・いつ・何を自動化したいのか”を明確に。
  2. 処理の流れを整理する
    • 入力データはどのシート?
    • どの条件で動かす?
    • 出力はどんな形式?
    • (紙でフローチャートを描くとAIに伝えやすい)
  3. AIに依頼してコードを生成
    • ChatGPTなどに「GASで○○を自動化するコードを作って」と自然言語で依頼。
    • 例:「GoogleスプレッドシートのA列にあるメールアドレス宛に、B列のメッセージを送信するGASを作って」
  4. スクリプトエディタに貼り付けて実行
    • Googleスプレッドシート → 拡張機能 → Apps Script を開き、AIが生成したコードを貼り付ける。
  5. テスト実行・権限設定
    • 初回実行時に「権限を許可」する必要あり。
    • 動作確認をして、想定通りに処理されるかチェック。
  6. トリガー設定(自動化)
    • GASメニューの「トリガー」から、時間・イベントベースで自動実行設定が可能。
    • 例:「毎朝8時に実行」「シートが更新されたら実行」
  7. 改善・共有・運用
    • 定期的にAIに相談してコードを改良。
    • スクリプトを他のアカウントと共有してチーム活用へ。

3. 留意点(箇条書き)

  • 権限管理に注意
    • GASはGoogleアカウントのデータにアクセスするため、誰が実行できるか明確にする。
  • AIコードは完璧ではない
    • 実行時エラーが出たら、AIに「このエラーを直して」と相談。
    • いきなり本番データではなく、テスト用シートで試すのが安全。
  • トリガーの暴走防止
    • 無限ループや短時間で大量メール送信などはGoogle制限に抵触する場合がある。
  • 運用マニュアルを残す
    • 他の社員でも分かるように、簡単な使い方メモを残しておく。
  • AIは発想補助にも使える
    • 「GASでこんなことできる?」と相談すると、自分では思いつかない自動化案が出てくる。

4. 方法・手順・留意点の整理表

区分内容ポイント
方法AIに自然言語でGASコードを生成させる「やりたいこと」を明確に伝えるほど精度UP
手順目的設定 → 処理整理 → AI生成 → 貼付実行 → テスト → トリガー設定 → 運用小さく作って改善を繰り返す
留意点セキュリティ・誤動作・共有管理・権限設定実行前にテスト環境で安全確認する

5. 例え話で理解する

AIでGASを作るのは、「AIシェフにレシピを頼んで自分が味見をする」ようなものです。
AIが作ったレシピ(スクリプト)をそのまま出すのではなく、味見(テスト)をして、自分の店(業務)に合うように味付けする。
この“ひと手間”が、成功する自動化とトラブルを分けるポイントです。


6. まとめ(実務者への一言)

AIを使ったGAS作成は、「社内のルーチンをAIが夜中にこなしてくれる」ような働き方改革ツールです。

  • 経営者にとっては「ムダ時間の削減」
  • スタッフにとっては「本来業務への集中」
  • 顧客にとっては「早くて正確な対応」

つまり、“人が楽になり、サービスが良くなる仕組み” をAIが支えてくれるのです。


プロンプト

「生成AI」とラキーワードのニュースを10個取得し、 Googleステレンドシートに日本語で記入するGASスクリプトを書いてください。

回答

以下は、「生成AI」に関連する最新ニュースを取得して、Googleスプレッドシートに日本語で書き込むGoogle Apps Script(GAS)のサンプルです。


✅【前提条件】

  1. Googleスプレッドシートを作成し、1行目に以下の列名を入れておきます:

| 日付 | タイトル | 概要 | リンク |

  1. スプレッドシートのURLを取得しておきます。
  2. Google Apps Script(拡張機能 → Apps Script)で以下のコードを貼り付けてください。

🧠 GASコード(Google News RSS経由で「生成AI」ニュース取得)

function fetchGenerativeAINewsToSheet() {
  const sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getActiveSheet();
  const query = "生成AI";
  const rssUrl = "https://news.google.com/rss/search?q=" + encodeURIComponent(query) + "&hl=ja&gl=JP&ceid=JP:ja";

  const response = UrlFetchApp.fetch(rssUrl);
  const xml = response.getContentText();
  const document = XmlService.parse(xml);
  const root = document.getRootElement();
  const channel = root.getChild("channel");
  const items = channel.getChildren("item");

  sheet.clearContents();
  sheet.appendRow(["日付", "タイトル", "概要", "リンク"]);

  for (let i = 0; i < Math.min(10, items.length); i++) {
    const item = items[i];
    const title = item.getChildText("title");
    const link = item.getChildText("link");
    const description = item.getChildText("description");
    const pubDate = item.getChildText("pubDate");

    // 日付の整形
    const formattedDate = Utilities.formatDate(new Date(pubDate), "Asia/Tokyo", "yyyy-MM-dd HH:mm");

    sheet.appendRow([formattedDate, title, description, link]);
  }
}

🔄【実行手順】

  1. GAS画面でこのスクリプトを貼り付け。
  2. デプロイ不要で、直接「▶実行」ボタンでOK。
  3. 初回は「権限の承認」が必要(Googleアカウントで許可)。
  4. スプレッドシートに10件の「生成AI」に関するニュースが自動で記入されます。

🧩補足・カスタマイズ例

  • query = "生成AI ライバル" にすれば複数キーワード検索も可能。
  • スケジュール実行(トリガー)を設定すれば、毎朝更新もできます。

ご希望あれば、OpenAI APIを使った英語ニュース翻訳や、自動メール配信まで組み込むことも可能です。お気軽にお知らせください。

GASのGoogle sheetへの貼り付け

実行結果