ローカルPCに生成AI環境(Dify)を立ち上げる

クラウドではなくローカルホスト上にDifyをインストールし、生成AIを連携させるものです。DockerのインストールからDifyのローカル実行(localhost)までを、手順化してご案内します。

生成AIクラウド型、インストール型、ローカル運用比較は以下のとおりです。今回は生成AIのローカル運用です。

項目クラウド型(ChatGPT)インストール型(Gemma)DIFY(ローカル運用)
形態クラウド(SaaS型), ブラウザで利用ダウンロード・ローカル設置、PC等で動作オープンソース、社内サーバーやPCにインストール
特徴導入が簡単。常に最新モデルへアクセス可能。手間不要。軽量・高性能。ローカル実行でオフラインも可。モデルサイズ複数。セキュリティ万全。完全ローカル。カスタマイズ自由。
セキュリティデータが外部クラウド上。送信内容はプロバイダ管理。自社・端末管理。情報流出リスク低。社内のみ。機密・個人情報運用も安心。
コスト基本利用無料(有料プランあり)モデル自体は無料。運用は機材コスト次第。ソフトは無料。サーバ等インフラ必要
主な活用例ビジネスチャット、顧客対応、文書作成、要約社内文書要約、Q&A、カスタムAIアプリ、システム組込社内AI、業務効率化AIアプリ、自動化、ノーコード開発

ステップ1:Docker をインストールする

1. Docker Desktop をダウンロード

👉 以下のサイトにアクセスします:
🔗 https://www.docker.com/products/docker-desktop

2. Windowsの場合:

  • 「Download for Windows」をクリック
  • インストーラー(.exeファイル)を保存
  • ダブルクリックしてインストール開始
  • 再起動を求められたら「OK」
  • インストール後「Docker Desktop」が起動しているか確認(クジラのアイコン🐳が出ればOK)

💡【ポイント】
初回起動時に「WSL2(Linuxの仕組み)」を入れていいか?と聞かれたら「はい」にしてください。

ステップ2:Dify を準備する

1. Difyのデータを取得(2つの方法)

方法①:Gitが使える人(おすすめ)

git clone https://github.com/langgenius/dify.git
cd dify

方法②:Zipファイルで手動ダウンロード

  1. 以下のリンクにアクセス
    🔗 https://github.com/langgenius/dify
  2. 緑の「Code」ボタンをクリック → 「Download ZIP」
  3. ZIPを解凍(右クリック → すべて展開)
  4. 解凍した「dify」フォルダを開く

ステップ3:Dify をDockerで起動

1. フォルダを開く

difyフォルダの中で「Shiftキーを押しながら右クリック」→「PowerShellウィンドウをここで開く」または「ターミナルを開く」

2. 以下のコマンドを入力(コピーして貼り付けOK)

docker compose -f docker-compose.server.yml up -d

⏳ 初回は数分かかることがあります(AIやデータベースの準備があるため)

ステップ4:ブラウザで Dify を開く

以下のURLをクリック(またはブラウザに貼り付け)👇

🔗 http://localhost:3000

🎉 Difyの管理画面が表示されれば成功!
ここからAIアプリの作成やモデル接続が可能になります。

ステップ5:Difyの言語を日本語に切り替える(お好み)

画面右上の「EN」→「日本語」を選べば、管理画面が日本語になります。


よくあるQ&A

質問回答
PCが重くなる?初回起動時にリソースを使いますが、常時は軽めです。
停止したいときは?docker compose -f docker-compose.server.yml down
エラーが出たら?Docker Desktopがちゃんと起動しているか確認してください。

補足:Dify起動コマンドの意味

コマンド意味
docker composeいくつかの「AI部品」をまとめて起動する命令
-f docker-compose.server.yml設計図ファイルを指定
up -d実際に工場(AIサーバ)をバックグラウンドで立ち上げる